カナダのホームステイ生活|イタリア出身のホストファミリーに支えてもらった日々

カナダ留学

カナダ留学を振り返ると、語学学校で英語を学んだことはもちろん、現地で出会った人たちとの思い出も、私にとって大切な経験のひとつです。

その中でも、最初にお世話になったホストファミリーのことは、今でもよく覚えています。

英語が思うように話せなかった私に、いつも優しく接してくれたホストマザーと、ユーモアがあって

明るいホストファザー。

今回は、そんなホストファミリーとの暮らしや、食事、生活のルール、そして今でも忘れられない

思い出について紹介します。

イタリア出身の温かいホストファミリー

私が最初にお世話になったのは、50〜60代くらいのイタリア出身のご夫婦でした。

お二人は移民としてカナダで暮らしていて、普段の会話は基本的に英語です。

ホストマザーはとても献身的で親切な人。ホスピタリティにあふれていて、英語があまり話せない

私にも、いつも優しく接してくれました。

一方、ホストファザーはユーモアのある明るい人。いつも冗談ばかり言って周りを笑わせていますが、

時に真面目に人生で大切なことを教えてくれました。

お二人とも、留学生が困ったことやハプニングに遭遇したときには、親身になってサポートして

くれていたように思います。

実際、私以外の留学生に対しても手厚く対応している様子があり、留学生を受け入れることに慣れて

いる家庭なのだと感じました。

ご夫婦には結婚した娘さんが二人いて、それぞれ3人と2人のお子さんがいました。娘さんたちは近くに

住んでいて、週に1回、家族みんなで夕食を食べに来ます。

当時は、0歳から7歳くらいまでの子どもたちが5人。

にぎやかな家族との交流も、ホームステイ生活の楽しみのひとつでした。

留学生が暮らしやすい、ゆとりのある家

家は2階建てで、留学生が過ごすスペースと、ホストファミリーが過ごすスペースが分かれていました。

1階には留学生用の個室やリビング・ダイニング・キッチン、シャワールーム、洗面所があります。

私の部屋は7畳くらいで、ベッド、机、椅子、収納棚がありました。生活するには十分で、快適に

過ごせる部屋でした。

留学生用のリビングにはテレビやソファー、暖炉があり、キッチンには電子レンジ、冷蔵庫、ケトル、

コーヒーメーカー、トースターなどがそろっていました。

一方、2階にはホストファミリーが過ごすLDKや寝室、シャワールームがあります。

生活空間が分かれていたので、必要以上に気を遣わず、自分のペースで過ごせるのが

ありがたかったです。

ただし、夕食は2階で家族と一緒に食べるのが基本。

朝食は冷蔵庫に用意されている食材を使い、自分で好きなものを準備して食べます。私はトーストと

フルーツを中心に、たまにシリアルを食べていました。

朝はそれぞれのペースで過ごし、夕食では一緒に交流する。

このほどよい距離感が、私にはとても合っていたように思います。

イタリア出身の家庭ならでは? 毎日の食事

イタリア出身のご夫婦ということもあり、食事にはパスタがよく登場しました。(笑)

ただ、日本でよく見かけるものだけではなく、さまざまな形や味付けのパスタがありました。

ときにはハンドメイドのパスタを作ってくれることもあり、一度私もお手伝いをさせてもらいました。

また、自家製のソーセージを作っていたり、日本ではあまり見かけない野菜が料理に使われていたり。

それがイタリアならではのものなのか、カナダで一般的なものなのか、当時の私にはよくわかりませんでしたが、食事を通して異文化に触れられるのが新鮮でした。

どの料理もおいしかったのですが、量は少し多め。

食べきれなかった分は「レフトオーバー」として翌日の昼食に持っていきました。

語学学校で食べるお昼ごはんを用意してもらえるようなものなので、昼食代が浮くのもうれしいポイントでした。(ホストファミリーの契約に昼食提供はありません)

海外で暮らすと、観光ではなかなか経験できない日常の食文化にも触れられるんだな、と感じました。

英語が話せなくても、会話をしようとしてくれた

私はもともと、積極的におしゃべりするタイプではありません。

英語もまだまだで、自分から話しかけたり、会話を広げたりすることには苦手意識がありました。

それでも、ホストファミリーはよく声をかけてくれました。

「今日の学校はどうだった?」

「ご飯はおいしい?」

「何か困ったことはない?」

そんなふうに質問してくれるので、英語が得意でなくても、会話をするきっかけがありました。

ときには、私が話した英語を修正してくれることもありました。

もちろん、いつもスムーズに会話できたわけではありません。

だからこそ、私もできるだけ外出したり、新しいことを体験したりして、

話題を作るように心がけていました。

「今日はこんなことがあったよ」と、自分から話せることを増やしたかったのです。

英語が話せないから会話ができない、と諦めるのではなく、少しでも伝えられることを

増やそうとしていたのだと思います。

週に1回の家族の夕食会は、楽しくて少し緊張する時間

週に1回、娘さんたちの家族が集まる夕食会も印象に残っています。

0歳から7歳くらいまでの子どもたちが5人もいるので、とてもにぎやか!

子どもたちが英語を教えてくれることもあり、一緒に過ごす時間は楽しく、かわいい子どもたちに癒やされていました。

ただ、正直に言うと、少し気疲れすることもありました。

みんなの話すスピードがとても速く、会話についていけないことがほとんどです。

聞きたいことがあっていざ質問しようとすると、みんなの注目が自分に集まるのが気になってしまう。

「こんなことを聞いても大丈夫かな?」

「失礼なことを言ってしまわないかな?」

そんなことを考えてしまい、結局、聞きたいことを聞けずに終わることもありました。

せっかく英語を使う機会があるのに、うまく活用できない。

当時は、そんなもどかしさも感じていました。

でも、今振り返ると、英語が話せるようになりたいという気持ちがあったからこそ、

会話に入れない自分にもどかしさを感じていたのかもしれません。

ホームステイ生活で知っておきたいこと

ここからは、実際に暮らしてみて感じた生活面のことも紹介します。

朝食は自分で準備するスタイル

朝食は、冷蔵庫に用意してもらった食材を使って、自分の好きなものを準備していました。

私はトーストとフルーツを中心に、たまにシリアルを食べていました。

カナダでは留学生に限らず、子どもでも自分で準備するのが一般的なようでした。

洗濯は週に1回

洗濯は週に1回、ホストマザーがしてくれるスタイルでした。

この点は事前にエージェントから案内があったので、1週間分の洋服を用意していきました。

ホームステイ先によって洗濯のルールは異なると思うので、事前に確認しておくと安心です。

洗濯は日本のように外で干すことはなく、基本乾燥機か部屋干しです。

乾燥機OKな服を持っていくことをお勧めします。どんどん服が小さくなります(笑)

シャワーの時間は相談しておくと安心

シャワーや洗面所は、一般的な海外の家庭にあるような設備でした。

お湯を使いすぎると途中でなくなることがあるので、節水するように言われていました。

私自身は普通に使っていて、お湯がなくなって困ったことはありませんでしたが、

シャワーを使う時間については、ほかのハウスメイトと話し合っておくとよいと思います。

ホストファミリーや他の留学生は割と夜ではなく朝にシャワーを使うことがほどんどで

朝の身支度の時間にかぶらないように、調整した方がいいです。

(トイレもシャワールームにあることもあるので)

週末は外出して過ごすことも

自由時間には、テレビを見たり、Netflixを観たり、語学学校の宿題をしたりして過ごしていました。

週末はホストマザーが掃除や洗濯をしてくれていたので、作業の邪魔にならないよう、私は外出するようにしていました。

もちろん、これはあくまで私のホームステイ先での話です。家庭によってルールや生活スタイルは違うので、気になることはホストファミリーに確認するのがおすすめです。

コロナに感染したとき、ホストマザーの優しさに救われた

ホームステイ中、特に忘れられない出来事があります。

それは、私がコロナに感染したときのことです。

当時はコロナが終息に向かっていた時期でした。

そんな中で自分が感染してしまい、とても焦りました。

海外の家庭にお世話になっている立場だったので、迷惑をかけてしまうのではないかという不安もありました。

私の中では、感染したら家を追い出されてしまうのではないか、ひどく警戒されて距離を置かれるのではないか、というイメージがあったのです。

そのため、基本的には自分の部屋にこもり、できるだけホストファミリーと接触しないようにしていました。

ところが、実際は私が想像していたのとはまったく違いました。

ホストマザーは、何度も声をかけて心配してくれました。

食欲がない私のために、慣れない日本食のようなものまで作ってくれたのです。

私が周りにうつしてしまうことを心配して、できるだけ部屋にこもろうとしていると、

「マスクをすれば大丈夫よ」

「あんまりこもっていたら駄目よ。少し部屋から出て気分転換したほうがいいわ」

というようなことを言ってくれました。

私が恐れていたことは起こらず、むしろ、心配して親身にサポートしてくれたのです。

慣れない海外で体調を崩したとき、どれほど不安だったか。

そんなときに、自分のことを気にかけてくれる人がいる。

そのことが、本当にありがたかったです。

今思い返しても、ホストマザーの優しさには感謝しています。

ホームステイは、必ずしも理想どおりとは限らない

ここまで、私がお世話になったホストファミリーとの思い出を紹介してきました。

親切で温かいご夫婦に支えてもらい、今振り返っても、本当に恵まれた環境だったと思います。

ただ、ホームステイは、必ずしもすべての人が自分に合った家庭に出会えるとは限りません。

基本的には、現地に到着してからホストファミリーとの生活が始まります。

事前に相手の人柄や家庭の雰囲気を知り、自分で選べるわけではありません。

実際、私の周りにも、ホストファミリーとのトラブルが原因で、滞在先を変更した留学生が

数人いました。日本人だけではありません。

もちろん、家庭との相性や生活習慣の違いなど、何が問題になるかは人それぞれです。

多少の戸惑いや不便があることもあれば、自分だけでは解決が難しい問題に直面することもあるのだと思います。

そんなとき、印象に残ったのは、状況を変えようと行動していた留学生たちの姿でした。

周りの人に相談したり、解決するための情報を集めたり、どうするのがよいか自分で考えたり。

そして、自分の考えを相手に伝え、必要であれば滞在先を変更するという判断をしていました。

慣れない土地で、十分に英語を話せるとは限らない中、自分の置かれた状況を少しでもよい方向へ変えようとする。

その姿は、とてもたくましく見えました。

私は、彼らと同じ経験をしたわけではありません。だから、その大変さをすべて理解できるわけではないと思います。

それでも、留学生活では、英語を学ぶこと以外にも、自分で考えて判断したり、周囲の人に助けを求めたり、自分の意思を伝えたりする場面があるのだと感じました。

もし、これからホームステイをする人が、思い描いていた生活とは違う状況に直面したとしても、

それをすべて自分の力だけで何とかしなければいけないわけではありません。

信頼できる人に相談したり、エージェントなどのサポートを頼ったりしながら、

今の状況を変える方法を探していくことも大切だと思います。

そして、そのときに悩み、考え、行動した経験は、きっとその後の自分を支える力にもなっていくのではないでしょうか。

私は素敵なホストファミリーに恵まれました。

でも、留学の価値は、理想どおりの生活ができることだけではないのかもしれません。

思いがけない出来事に戸惑いながらも、自分なりに考えて行動する。

そんな経験もまた、海外で暮らすからこそ得られるものなのだと思います。

帰国前に再会して、改めて気づいたこと

実は、私はこのホストファミリーのもとに、留学期間中ずっと滞在していたわけではありません。

こちらのご夫婦がバカンスでイタリアに数週間、一時帰国することになり、私は途中で別のホストファミリーのお世話になることになりました。

その知らせを受けたのは、最初の家に滞在して数日がたったころでした。

もともと暫定的に3か月の契約だったようですが、事前にそのことを知らされていなかったため、

少し驚いたのを覚えています。

次のホストファミリーとの生活については、また別の記事で紹介したいと思います。

そして、日本へ帰国する際、私はもう一度、最初のホストファミリーに挨拶に行きました。

一緒に食事をしながら話をしていると、ホストファミリーがこんなことを言ってくれました。

「英語、とっても上手になったね!」

その言葉を聞いたとき、うれしかったのはもちろんですが、それ以上に、改めて気づいたことがありました。

私が英語に苦戦しながら過ごしていた日々を、近くで見守り、支えてくれていた人たちだったんだな、ということです。

日々の生活の中で声をかけてくれたこと。

英語を間違えても、会話を続けようとしてくれたこと。

体調を崩したときには、心配して助けてくれたこと。

その一つひとつが、私のカナダ生活を支えてくれていました。

別れ際には、思わず涙が出ました。

最初のホストファミリーとの暮らしは、私にとって、ただ海外で生活するという経験だけではありませんでした。

慣れない環境で不安を感じているときに、誰かの優しさに支えられること。そして、その優しさが、時間がたってからも心に残っていること。

そんなことを教えてもらった、大切な時間だったと思います。

こちらのホストファミリーとは、いまでもSNSでつながっています。

まとめ|カナダ留学で出会えた、忘れられない家族

カナダのホームステイ生活では、食事や生活習慣の違いに触れたり、英語での会話に苦戦したり、

さまざまな経験をしました。

楽しいことばかりではなく、会話についていけず、もどかしさを感じることもありました。

それでも、最初のホストファミリーは、いつも私を温かく迎え、困ったときには親身になって

支えてくれました。

特に、コロナに感染したときのホストマザーの優しさと、帰国前にかけてもらった「英語、とっても上手になったね!」という言葉は、今でも忘れられません。

海外留学というと、英語力を伸ばすことや、新しい経験をすることに目が向きがちです。

でも、振り返ってみると、そこで出会った人たちとの関わりも、

私にとって大切な財産になっていました。

カナダで出会った人たちのことを思い出すたびに、留学してよかったなと感じます。

次回は、途中からお世話になることになった、もうひとつのホストファミリーについても紹介したいと思います。

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